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Fashion
2019/10/3

【保存版】プロが教える!ブーツ・革靴の「カビ・臭い」対策と予防法

秋冬コーデのマストアイテムになっている、ショートブーツ/ブーティ、スエード靴。しまっていた靴を久しぶりに出してみると「カビが生えちゃった!」「いやな臭いがしてクサイ!」ということはありませんか?

革製品の修理・クリーニングのプロに、カビ・臭いの対策と予防法を教えてもらいました。

目次

カビ・臭いの原因は?

ブーツや靴につくカビや独特のいや臭いの原因は、大きく2つです。

①汚れたまま保管・放置している

靴には、土埃、足裏の汗、靴下の繊維くずなどの汚れがついています。
見逃しがちな箇所は次の通りです。
 ・ブーツの内側
 ・靴底(ソール)
 ・コバや縫い目、ファスナーなど隙間

ブーツで見逃しがちな汚れやすい箇所

お手入れせずに収納してしまうと、それらの汚れと湿気がカビや臭い発生の促進剤になってしまいます。

②空気のよどみ(閉鎖された空間)

お気に入りのブーツや奮発して買った靴こそ、大事に靴箱にしまっている方が多くみられます。

靴箱は空気の流れが遮断・密閉された空間

収納のしやすさを考えると靴箱は積みやすいのですが、空気の流れが遮断・密閉された空間になるため、カビが生えやすく臭いも発生しやすい環境になってしまいます。

空気の流れが通りやすいように、箱から出して収納することをおススメします。

カビ・臭いの対処法

お家での応急措置

(1)カビの除去
不要な布やブラシを使って表面のカビを取り除きます。その際、カビの胞子が空気中に漂うため、ベランダなどの屋外で行ったり、カビの胞子を吸わないようにマスクをつけると安心です。

布やブラシで表面のカビを除去

(2)除菌
布を水で濡らして絞り、手指消毒用の除菌アルコール馴染ませます。ファスナーの内側など目立たないところを拭き、色落ちやシミにならないか確認してから、カビのついたところを拭き取ります。風通しのよい日陰で乾かします。

カビ・ニオイをすみずみまで徹底的に落とす方法

表面のカビをふき取っても、カビはしわや縫い目の間、靴の中まで広がっている可能性があります。またニオイの原因はカビや足の汗などの汚れで雑菌が繁殖して、いやなニオイを発しています。徹底的に落とすには、専門店でのメンテナンスをおススメします。

専門店では、革靴・ブーツの素材にあわせて、洗浄の仕方や洗剤をかえてすみずみまできれ
いにします。

<靴専科の場合>
素材によって洗浄機を使用したり
洗浄機を使用

手洗いですみずみまで丁寧に洗浄します。
手洗いで丁寧に洗浄

洗剤での洗浄が終わったら、オゾン水ですすぎます。オゾン水は医療器具や野菜の洗浄でも使用されているくらい安全で除菌力が高く、その除菌効果は塩素の約7倍とまで言われています。

臭いの気になるブーツにはまさにうってつけの工程です。
オゾン水で臭いを除去

しっかりすすいだあとは、革に潤いを与える革専用の「美容液」に浸して保湿します。
美容液で革に栄養を与える

最後に、オゾンが発生する乾燥機でゆっくり乾かしながら、さらに除菌・消臭します。
専用の乾燥機でゆっくりと乾燥

これらの工程でほとんどのカビ・ニオイが除去されます。

注意!自宅でブーツの水洗いを推奨しない理由

革靴・ブーツをご家庭で水洗いをおススメしないのは、主に次の2点で失敗が多いからです。

・シミ/色のヨレ
・革の乾燥/ゴワゴワ

洗っているときは気にならなくても、干しているときや乾いた後にこの2点で失敗し、専門店に持ち込まれるケースが多くみられます。

革の素材に合わせた洗浄・乾燥が重要

同じような革にみえても、合皮、牛革、山羊や豚、羊など種類も加工の方法も様々です。プロは素材を見極め、使用する水分量や洗剤などをかえて、適温で乾燥させるため、革をいためずに洗浄・乾燥することができます。汚れた革靴やブーツをキレイにするのは、専門店にお任せするのが確実で仕上がりも抜群にきれいです。

キレイにしたあとカビ・臭いを防ぐ方法

毎日のお手入れは難しくとも、週に1回程度はささっとでもお手入れすると、カビ・臭いの予防になります。

収納の掃除(シューズボックス/下駄箱)

▼詳しいお掃除の仕方はこちらの記事で
 ”玄関の“カビ・ニオイ”を防ぐ方法

履いた後のお手入れ

(1)カビ・臭いの原因を取り除く

ブーツにつくカビ・ニオイの原因となる土埃などの汚れを落とします。ほこり落としには、ホースブラシを使用します。スエードの場合は、スエード用のブラシを使うと良いです。なければ古歯ブラシで構いません。

<使用するもの>
 ・靴用ブラシ(なければ古歯ブラシ)
 ・古歯ブラシ

カビ・臭いの原因を取り除く為の道具

左がスエード用、右がホースブラシ

ブーツの内側のつま先にたまったほこりを古歯ブラシでかいて取り除きます。
ブーツ内側のつま先に溜まったホコリを取り除く

ほこりや靴下の繊維くず、髪の毛などが出てきました。
ペットを飼っている方はペットの毛が出てくることも。
ホコリや靴下の繊維くず、髪の毛などが取れる

ブラシを使って表面についた汚れを落としていきます。
ブラシで表面の汚れを落とす

スエードの場合はスエード用のブラシを使用します。
黒ずみなどの汚れはスエードブラシのゴムの部分に移して取り、ハケの方で毛並みを整えます。
スエードにはスエード用のブラシを

なければ古歯ブラシでブラッシングします。この時、スエードの色が濃くなる方向に沿ってブラッシングします。薄くなる方向に毛並みを整えると、のっぺり・ぺったんこな印象に。

濃くなる方向にブラッシングすると、スエード特有のふんわりとした印象になります。こちらのブーツの場合は、つま先から履き口に向かってブラッシングすると濃くなりました。
スエードの色が濃くなる方向に沿ってブラッシング

ソールとアッパーの隙間は、ほこりや汚れがたまりやすいので注意。
古歯ブラシやミニブラシで取り除きます。
ソールとアッパーの隙間は古歯ブラシやミニブラシで

(2)靴底(ソール)を除菌する

汚れているのに意外とお手入れしない場所は靴底(ソール)です。ソールは、保管しているときは常に床に設置する面になり、空気の通りが悪く、汚れも多いためカビが生えやすいところです。

お手入れせず放置すると、ソールにカビが生え、そこからアッパーの部分にまで広がってい
き、そこではじめてカビを認識するというケースが多くあります。定期的に靴底もお手入れ
しましょう。

手指消毒用のアルコール除菌をタオルにとります。
手指消毒用のアルコール除菌をタオルに

ソールを拭いていきます。ヒールの部分や、ゴムの溝も念入りに。
ソールを拭く

靴の履き方

毎日同じ靴を履かず、複数の靴をローテーショ ンで履く

ひとは一日にコップ1杯分の汗をかくと言われています。靴のカビやニオイを防ぐためには、毎日同じ靴を履くのではなく、複数の靴をローテーションで履くようにしましょう。

風通しの良い日陰になる場所に1~2日ほどおいておくと、余分な湿気が取り除けます。ウッドのシューキーパーがあれば形を整えながら、湿気も吸い取ってくれます。なければ、後述の「即席シューキーパー」をお試しください。

収納方法

<収納テクニック>
①突っ張り棒でソールにも風が通るようにする
突っ張り棒を使ってソールにも風が通るように

②靴の形を整えながらニオイ・湿気をとる(即席シューキーパー)
靴は甲の部分やブーツなら足首など、履きジワができやすいです。ローテーションの合間で休ませるときには、シューキーパーを使って形を整えると良いのですが、お家にない場合は即席シューキーパーを作って代用します。

<ロングブーツの場合>
シューキーパーを入れないと足首のあたりでくたっと曲がってしまいます。
シューキーパーを入れないとくたっと曲がってしまう

そこで、即席シューキーパーの出番です。

空の500mlペットボトル2本を底同士あわせてテープで固定して筒状にし、清潔なタオルを巻いて両端を輪ゴムでとめます。
即席シューキーパーの作り方

これを2本つくってブーツに入れて使用します。

<ショートブーツの場合>
ショートブーツ用の即席シューキーパー

清潔なタオルをつま先から入れていきます。
つま先から甲にかけて1枚、かかとから履き口まで1枚にわけると入れやすいです。

<短靴の場合>
短靴用の即席シューキーパー

つま先の部分にくしゃっとしたキッチンペーパーを詰めます。かかとの部分にはキッチンペーパーを折りたたんであてがい、つま先とかかとの間に割り箸を入れてシワをのばします。キッチンペーパーは、タオルでもOK!

どれもタオルが余分な湿気を吸いとり、臭いも軽減してくれます。

まとめ

本格的にブーツや秋靴を履く前に、ぜひ今回のメンテナンス方法を試してみてください!ちょっとした工夫でキレイが長持ちします。また、シーズンに1度は専門店にお願いして、カビや臭いの原因をリセットしてもらうと、普段のお手入れがしやすくなります。

お気に入りのアイテムをきれいにして秋冬コーデ楽しみましょう♪

関連情報

靴とバッグのトータルエステ 靴専科

全国100店舗以上に展開している靴専科では、パンプス、ビジネスシューズ、スニーカー、ブーツ、サンダル、カビの生えたシューズ等、各種靴クリーニングを行っています。

靴のクリーニングメニュー

記事監修
おそうじ本舗商品開発担当
商品開発担当

ハウスクリーニングのおそうじ本舗と連携して新サービスや新商品の開発に取り組む。
プロの品質をお客様へご提供するべく、日々開発に奮闘中です。