子育てに絵本をⅡ 親子で楽しめるおすすめの絵本屋さんvol. 2「教文館ナルニア国」
『親子でお出かけするのにおすすめの絵本屋さんvol.1』に続き、今回も「絵本のプロ」に都内でおすすめの絵本屋さんを紹介していただきました。※都内でおすすめの絵本屋さん1店目「ブックハウスカフェ」はこちらから。
「絵本のプロ」お二人目は、HITOWAキッズライフ株式会社で保育士として勤務し、「絵本検定上級」を修了した遠藤さん。絵本検定とは、同社が保育士育成のため独自に開発した検定で、「絵本の選び方」、「絵本で伝える力」を育成するためだけでなく、「園児の“~したい”という好奇心をより効果的に育てる」ことを目的に開発されたものです。
毎月保育園で絵本の取り組みを企画・運営している遠藤さんがおすすめするのは、東京・銀座にある老舗書店「教文館 ナルニア国」です。
目次
絵本検定上級・保育士 遠藤さんおすすめ「教文館ナルニア国」
銀座駅から徒歩1分の一等地にある教文館。この6階に長年愛される素敵な絵本が集まる「教文館ナルニア国」があります。教文館 ナルニア国 店長の川辺 陽子さん(以下、川辺店長)にお話を伺いました。
親子で長居できるスペースゆったり空間
――ナルニア国はどんな絵本屋さんですか?
川辺店長:教文館は1885年設立、ナルニア国は1998年に開設し今年で20年です。ロングセラーの長く読み継がれてきた本を大切にしているというのが特徴の一つと言えます。
昨日いらしていただいた年配の女性のお客様が「本当にここは懐かしい本がいっぱいある」とおっしゃたんですけれども、みなさんまず、第一声がそれなんですね。「あぁ、子どもの時に読んだわ」とか「懐かしい」とかって。
川辺店長:時を経ても変わらず、今も子どもたちに愛されている作品っていっぱいあるので、それを埋もれさせたくないなぁっていうのが、この店のコンセプトです。逆に言えば、普通の本屋さんに比べて新しい本がそんなに多くないという部分はあるかもしれません。今のお父さん、お母さんが子どもの時に読んだ本を、また子どもたちに読む、そんな絵本のつながりが素敵だなぁって。
絵本選びの相談がしやすい
川辺店長:本につけている紹介も、スタッフが手作りしています。お店の雰囲気やおすすめの本に合わせて、これはと思うものにつけています。大人のお客さんがお子さんやお孫さんに買われる事も多いですけど、ご友人のお子さんにプレゼントで贈られたりするお客さんも多いので、ご相談はすごく多いですね。「何歳の子に絵本贈りたいのだけどどんなのが良いかしら」と。何か迷ったときには是非スタッフに声を掛けてください、と言えるのもこのお店の良いところかなと思います。
無料イベント定期開催
川辺店長:教文館 ナルニア国の奥にある「ナルニアホール」は、いつでも、誰でも、どなたでも入って頂ける無料のスペースです。1か月半~2か月ごとにイベントを開催していて、企画も全てスタッフが行っています。
――筆者も保育園でいろんな企画をしていますが、どのような企画をしていますか?
川辺店長:この作品の魅力をもっとたくさんの人に知ってほしい、見てほしいっていうような想いが一番先にあって、企画を組むことが多いですね。一冊の絵本の原画展をして、その作品の世界味わって頂く等テーマを変えて行っています。
他にも、毎月第2・第4土曜日はお話会をやっています。子どもと親御さんが一緒に絵本を楽しむ機会を提供しています。20年続けてやって来ましたので、ベビーカーに乗った赤ちゃんから小学生まで毎回たくさんの子どもたちと保護者の方が絵本の時間を楽しみに集まってきてくれています。
イベントやお話会に関する情報は、お店のホームページ、Facebook・ツイッターなどのSNS、メールマガジンでお知らせしています。
――川辺店長、ありがとうございました!
店名 | 教文館 ナルニア国 |
所在地 | 東京都中央区銀座4-5-1 教文館6F |
営業時間 | 通年10:00~20:00 |
アクセス | 東京メトロ銀座線・日比谷線 銀座駅 出口A9 東京メトロ丸の内線 銀座駅 出口C8 東京メトロ有楽町線 銀座一丁目駅 出口8 |
URL | https://www.kyobunkwan.co.jp/narnia/ |
「教文館ナルニア国」に行ってみた
「教文館ナルニア国」は、子どもたちの大好きな「隠れ家」という言葉がしっくりくる絵本屋さん。特別で本当は誰にも教えたくないけど、内緒にするにはあまりにももったいないからみんなに言いたくなっちゃう、そんな子どもにとっても大人にとっても特別な絵本屋さんです。
ロングセラーの絵本をセレクトして置かれているというだけあり、お店へ一歩入ると目に飛び込んでくる「懐かしい!」「これちっちゃい頃大好きだった!」という絵本たち。絵本たちが微かな幼い頃の思い出を運んできてくれて、胸がいっぱいになってしまいます。
思い出いっぱいの絵本を、今度は自分の子どもと一緒に読む、何とも感慨深い。「この本、ママが小さいとき大好きだったんだ」そんな子どもの時間を楽しめるのも「教文館ナルニア国」ならではです。
ぜひお休みの日にお出かけしてみてください。
あなたのお気に入りの1冊に出会えますように。
※掲載写真は2019年6月に撮影されたものです。店内の様子は季節、イベントによって異なります。