fbpx
Clean up
2022/1/30

お掃除ロボット「ルンバ」をお掃除・お手入れする方法とコツ

ルンバはお掃除ロボットとして優秀ですが、定期的なお掃除・お手入れが必要です。メンテナンスをしっかり行うことで、お部屋をいつでもキレイな状態に保つことができますが、機械が苦手な人もいるのではないでしょうか。今回は、自分で簡単にお掃除・お手入れする方法をハウスクリーニングのプロがご紹介いたします。

目次

ルンバの特徴

皆さん、ルンバを販売しているiRobotという会社、単なる家電メーカーではなく世界を代表する「ロボット設計メーカー」だということをご存知でしたか? iRobotは、世界大学ランキングで毎年上位にランクインする、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)出身の天才ロボット学者たちにより1990年に創設され、NASAの宇宙探査ロボットやピラミッドの探査ロボット、人工知能搭載の軍事用探査ロボットなどを作ってきた世界的なロボット設計メーカーです。

ルンバ(Roomba)を販売しているiRobot

そのiRobotが2002年に発表した家庭用お掃除ロボットがルンバです。ルンバは軍の地雷探査ロボットに使っていたプログラムを応用しており、シンプルな動きでムラなく部屋のお掃除ができます。地雷探査ロボットと聞くとちょっと怖いですが、とにかくすごいですよね。

そんなiRobotが販売する家庭用ロボットは、全世界で累計2000万台、日本でも200万台以上売れているということですから、約25世帯に1台の計算です。思っていたよりも結構普及していますね。

ルンバの仕組み

ルンバは、正面にバンパーが付いており、その中に接触センサーが内蔵しています。壁などの障害物に軽く当たると、方向を変える指示が出るようになっています。また、本体前方の裏側にもいくつかセンサーが内蔵されており、階段などの段差を感知して落下するのを防いでくれます。駆動するタイヤは本体の中央に位置しているので、階段などから本体がある程度はみ出しても落ちないようになっています。また、充電がなくなるとセンサーでホームベースを探して自動で戻っていきます。

充電がなくなるとホームベースを探して自分で戻っていくルンバがかわいい

ルンバがどうやってお掃除しているかというと、本体のサイドから出ているエッジクリーニングブラシという細い3本のブラシが高速回転しながら角や隅のゴミを掻き込み、中心のメインブラシとフレキシブルブラシは本体の真下のゴミを掻き込み、それぞれ中央のダスト容器に吸い込んで回収するという独自の仕組みです。

ゴミをブラシで掻き集めてから吸い取るので、空気の圧力メインで吸い込む掃除機より、ほうきとちり取りに近いお掃除の方法です。また、吸い込む仕組みもエントリーモデルと上位機種で異なります。エントリーモデルは主にブラシでほうきのように掻き込むのに対して、上位機種の「AeroForce」というクリーニングシステム搭載モデルは、ゴムのブラシが床に吸着して真空状態を作ることにより、細かいハウスダストも吸い込めるようになっています。

ルンバの汚れるパーツ

ルンバを使用し続けると、どうしても汚れが溜まってしまいます。汚れを放置すると、ルンバが段差から落ちたりブラシの性能が十分に発揮されないことも。お掃除ロボットにもお掃除が必要なのです。ルンバのパーツで、お掃除すべき重要な箇所は次の通りです。

ダスト容器

当然といえば当然ですが、ダスト容器はゴミが最終的に溜まる箇所なので、汚れてしまいます。中にフィルターが付いている場合は、そこに細かいホコリが付着しています。

ルンバ (Roomba)のダスト容器

エッジクリーニングブラシ

エッジクリーニングブラシは高速回転してダスト容器に汚れを掻き込みますが、髪の毛が引っ掛かりやすいという弱点があります。髪の毛や毛足の長いペットの毛がたくさん落ちている場所をお掃除すると、エッジクリーニングブラシに絡んでしまうので注意が必要です。

ルンバ (Roomba)のエッジクリーニングブラシは髪の毛が絡まりやすい

メインブラシとフレキシブルブラシ(エクストラクター)

お掃除に大活躍してくれるパーツなので、髪の毛や糸などが非常に絡みやすいパーツです。お掃除も面倒な箇所なので、丁寧にお手入れしましょう。

ルンバ (Roomba)のブラシ部分が掃除には一番厄介

センサー類

ルンバは、あらゆる所に様々なセンサーが付いています。そして、このセンサーが汚れると正常に動かなくなることがあります。ルンバにとってセンサーは目の役割を果たす箇所なので、汚れると上手にゴミを集められなくなってしまいます。汚れが付着し続けないように、定期的なお手入れが必要です。

ルンバ (Roomba)のセンサーはここに!

ルンバ本体と車輪

ルンバ本体は指紋やホコリが付着すると操作しにくくなったり、見た目が悪いのでいつもピカピカにしておきたいですよね。また、車輪は汚れが溜まると動きが悪くなるので、注意しましょう。

自分でできる! ルンバをお掃除・お手入れする方法

さぁ、いよいよルンバをお掃除していきましょう! 今回は、私が愛用している一番リーズナブルな600シリーズを使ってご説明いたします。

ダスト容器のお掃除

取り外しボタンを押して取り外したら、ゴミが飛び散らないように大きめのゴミ袋を用意してその中で作業します。

まずはルンバに溜まった大きなゴミを掻き出す

まず大まかなゴミを掻き出した後、フィルターが付いているタイプの場合はこれも引っ張り出してホコリを取ります。小さなブラシがあるとベストですが、使い古しの歯ブラシでも構いません。

フィルターを引っ張り出してホコリを取ります

ブラシマニアの私は、デンマークにあるVikan(ヴァイカン)社の「ペストリーブラシ」を使っています。

Vikan USTペストリーブラシ(ヴァイカン)/ 1,430円(税込)
メーカー曰く、食品工場で溶かしバターなどを食材の表面に塗るために作ったブラシだそうですが、Dyson(ダイソン)など他の掃除機をお掃除する際にも活躍します。Vikan(ヴァイカン)社のブラシが好きすぎて、遂には日本の総代理店と交渉し、会社として販売店契約を結びました。

デンマークのVikan(ヴァイカン)社の「ペストリーブラシ」

ホコリの掻き出しに便利なVikan(ヴァイカン)社の「ペストリーブラシ」

おそうじ本舗のプロスタッフたちに紹介したところ、掃除道具としての基本性能はもとより、多彩なラインナップとオシャレな北欧デザイン、120℃以上の耐熱温度という桁違いの耐久性に皆さんたちまち虜になってしまいました。今では、売れ過ぎて一部商品が品切れになるほどです。

興味がある方は、オンラインストアで販売していますので、ぜひお試しください。

話が逸れましたが、ダスト容器のお掃除は面倒でも「使用後毎回」がオススメです。少なくとも週に1回はお掃除して、清潔な状態を保ちましょう。放っておくとダニや雑菌が大量に発生する場合があるので、ご注意ください。

エッジクリーニングブラシのお掃除

ドライバーを使って簡単に外せる
エッジクリーニングブラシは、ドライバーを使って簡単に外せます。

ネジを外して絡んでいる毛を取ってあげる
黄色いパーツの真ん中のネジを外して、絡んでいる毛を取ります。

お掃除の頻度についてメーカーは1か月に1回を推奨していますが、私は週に1回くらいをオススメします。ゴミが溜まり過ぎてからお掃除すると、手間が増えてしまうからです。また、毛先が開いて使い古しの歯ブラシみたいにボロボロになってきたら、交換の合図です。エッジクリーニングブラシはゴミを掻き込む非常に重要なパーツですので、これがボロボロだとルンバの性能を台無しにしてしまいます。WEBでも2,000円程度で買えますので、ケチらずに交換しましょう。

メインブラシとフレキシブルブラシ(エクストラクター)のお掃除

さて、ここからがメインの部分です。ルンバの特徴である2つのブラシをお手入れします。今回はエントリーモデルの625というタイプなので、メインブラシとフレキシブルブラシの2つになります。

上位機種の「AeroForce」というクリーニングシステム搭載モデルは、2つのブラシが両方ゴム製で真空構造になっていますが、この部分を総称してエクストラクターと呼びます。ハウスクリーニングのプロがカーペットクリーニングで使うエクストラクターという道具とは関係ないみたいです。

ルンバのブラシ部分を掃除するには
カバーの両側にある黄色い部分を押すと、パカっと開きます。

ブラシの軸の黄色い部分を内側に押す
その後、ブラシの軸の黄色い部分を内側に押すと、ブラシが簡単に外れます。

パーツは簡単に取り外すことができる

つまり、ルンバはひっくり返して黄色の部分を押したり引いたりすると、簡単に外れるようになっています。親切ですね。

ルンバのこのパーツの裏側に汚れが溜まりやすい

ただ、この黄色いパーツの裏側にはゴミが多く潜んでいます。

ルンバ(Roomba)の意外な汚れポイント

隠れているゴミを取り除いた後は、ブラシ本体に絡まった髪の毛や糸との戦いです。といっても、ハサミでザクザク切って、ブラシでゴシゴシ擦れば取り除けます。

ルンバのブラシに絡まった髪の毛や糸はハサミで切る

最後は、細かい部分を歯ブラシかペストリーブラシでキレイにして仕上げましょう。

細かい部分の掃除は歯ブラシなどで仕上げよう

上位機種のAeroForceはゴム製のパーツを使用しているので、固く絞ったタオルで拭きます。洗剤は基本的に使わなくても大丈夫ですが、どうしても使いたいときは台所で使う中性洗剤を50~100倍くらいに薄めて使いましょう。すべての家電製品に共通していますが、樹脂やゴムパーツは洗剤に弱いので、強い洗剤は控えた方が良いです。

センサー類のお掃除

ルンバの「あるある」だと思いますが、使っていると誤作動を起こす場合があります。階段から落ちたり、コードが絡まって動けなくなったり、子どものおもちゃを隠し持っていたり、ホームベースに戻れなくなったり、充電されなかったり……。そこが人間っぽくてルンバのカワイイ部分ではありますが、誤作動の原因の1つはセンサーのお掃除不足だと考えられます。

ルンバはお掃除する機械なのでホコリが溜まるのは仕方ないですが、センサーの上にホコリやゴミが溜まると、感度が悪くなってしまいます。メガネが曇ったときに、前が見えにくくなるのと同じですね。掃除方法は簡単で、水で濡らして固く絞ったタオルかウエットティッシュなどで拭くだけです。

ポイントは最後に本体を乾拭きすること
ポイントは、必ず最後に乾いたタオルでから拭きすることです。

窓ガラスや鏡も同じですが、濡れたタオルで拭くだけだと、乾いたときに水の跡が残ってしまいます。そうなると、結局センサーの表面が曇ったままで感度が戻りません。お掃除の基本ですが、濡れたもので拭いた後は、乾く前にタオルなどでしっかり拭いて仕上げましょう。

ルンバにはセンサーがこんなにたくさんついている
ちなみに、センサーはここにあります。結構多いですね。

ルンバ本体と車輪のお掃除

最後はルンバ本体のお掃除です。

ルンバ本体に溜まったホコリをブラシで取り除く
ブラシでホコリを取ったり、センサーと同じように拭くだけでOKですが、ホームベースも忘れずにお掃除しましょう。

ルンバのバンパー部分も結構汚れている
本体が黒いので見えにくいですが、バンバーも結構汚れています。

ホームベースの接続部分も意外に汚れが
ホームベースの接続部も拭いておきます。

ルンバの車輪と前輪に髪の毛が絡まって床を傷つけてしまうことも
左右の車輪と前輪も拭き掃除します。髪の毛が絡まったままにしておくと、床を傷つける場合もあるので、取り除いておきましょう。

各パーツまでキレイに掃除したルンバ(Roomba)

お掃除ロボットをお掃除しなきゃいけないのは、なんだか本末転倒のような気がして面倒だと思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも、定期的に各パーツをのゴミ・ホコリを取り除いておくことで、お部屋の清潔さが大きく変わってきます。ルンバをキレイな状態に保って、快適な生活を送りましょう。

この記事で紹介した商品

Vikan USTペストリーブラシ(ヴァイカン)

金属不使用!衛生的なうえ、安全性、耐久性も高い画期的なブラシです。デンマーク製でデザインも優れ、人間工学に基づいて設計されているので長時間使用しても疲れにくく様々なお掃除に使用可能。毛が細く、細かい箇所のチリ/ホコリの掃き出しに最適です。

※ご注文をお受けした翌営業日から、2~5営業日でお届けいたします。

コンビニ決済ご希望の方はこちら

商品詳細はこちら
記事監修
くらしスタイル研究所 所長
尾崎 真

おそうじ本舗の商品・サービス開発責任者を務め、国家資格であるハウスクリーニング技能士。

 

多くの洗剤や機材のメーカーや研究者と繋がりがあり、最先端の洗浄技術に係わる知識は業界でも随一。専門的なプロの技だけでなく、家庭で簡単にできるお掃除術などの知識を活かして、テレビ・雑誌・新聞など多くのメディアで活躍中。

 

その他、グループ会社の認可保育園では、「キッズおそうじチャレンジ」と称したプログラムを開発し、おそうじを通じて子どもたちの「自立心」「自主性」を養う活動を行うなど、様々なサービス・商品開発に日々専心している。