お掃除雑学
家事代行のプロが教える片付け・整理・収納を効率的に行う方法
部屋のお掃除で掃除機をかけたりホコリを取るのと同様に大切なのが、片付け・整理・収納です。同じように思う方も多いと思いますが、厳密にいうと違います。そこで、家事代行のプロが片付け・整理・収納を詳細に解説いたします。部屋をスッキリさせて、快適な生活を送りましょう。
目 次
「片付け」のコツとは?
畳む・重ねる・揃える
「片付け」とは、部屋の中で乱れてしまったり散らばってしまった物を元の状態に戻し、見た目を整えることです。「整理」は、もっと根本的な部分になります。効率的に進めるにあたって、簡単に3つの要素で考えてみましょう。
畳む
広げてある物を折りたたんだり小さくまとめることで、収納しやすい状態にします。
重ねる
同じような大きさの物や種類の近い物を重ねていきます。
揃える
見た目がスッキリするように全体を一つにまとめて調和させ、高さや幅を揃えます。
例えば、衣類などでは目に付いた物から順番に片付けると、先が見えずに時間もかかってしまい、結果的に途中で諦めてしまうことにもなりかねません。まずは、部屋中に散らかっている衣類を1箇所に集めて、種類ごとに畳んで重ねていきます。
畳むときも時間やノルマを決めてやると体に負担がかかるので、ラジオや好きな音楽でも聞きながらゆっくり自分のペースで手を動かすのがコツです。テレビは手が止まってしまうので、あまりオススメしません。種類ごとに分類して、畳み終わってから順番に収納していく流れだと、片付けが終わるまでの時間もある程度見えるようになります。
大きさと向きを揃える
洗面所や浴室のボトル、調味料など、こまごました物を片付けるポイントは、「大きさと向きを揃える」ことです。これは、ハウスクリーニングのプロも行うコツです。お掃除が終わった後、きちんとボトルなどの向きを揃えておくだけで、ただキレイになるだけでなく、スッキリ片付いて空間が少し広くなったように見えます。
大きさだけで分類して片付ける
厄介なのが、本や雑誌などです。何が厄介かと言うと、片付けている途中に中身を確認し始めがちな点です。もともと部屋に置いてある本や雑誌は、本人が興味のある物がほとんどです。片付ける際、「こんな所にあった」と読み始めてしまったり、捨てるか残すか判断するために中身を確認したら、意外と気になる情報が満載で、いつの間にか数時間が経過してしまった……。
そんな片付けあるあるを防ぐコツは、「種類ごとに分類する」「捨てるかどうか決める」という行為をやめて、単純に大きさだけで分類して片付けることです。
「整理」のコツとは?
「片付け」は日々行うことなので深く考えず、とにかく自分のペースで手を動かすことによって解決できます。しかし、「整理」は不要な物を取り除く、つまり「捨てる」という行為が中心にあるので、結構大変です。
断捨離もそうですが、捨てるという行為の中には人の心と深く結びついている部分もあります。誰だって、思い出の物は捨てたくないです。他人から見たら必要無いと思えるような物でも、本人にしてみれば、かけがえのない思い出がたくさん詰まった宝物という場合もあります。これをどうやって解決していくか?というのが、「整理」です。家の中には数多くの物がありますが、上手く整理を進めるコツを大きく2つに分けてご説明いたします。
物が有効活用されるイメージをする
捨てられない物はたくさんありますが、実は種類によっていくつか特徴があります。例えば、結婚式の引出物などでもらった瀬戸物やタオル類。これは欠陥が無いので、「いつか使うだろう」という理由で捨てられないことがほとんどです。
でも、何年も棚の中で開けられずに収納されている新品の貰い物の多くは、使われるチャンスがほとんどありません。これらは2年、3年と期間を決めて誰かに譲るか、リサイクルショップに引き取ってもらうなど、物が有効に活用されることをイメージしましょう。
次に、家電製品によくあるパターンとして、今は使わなくなってしまったけど「壊れていないから」という理由でずっと部屋の片隅に置いてある物。製品によってはリサイクル費用がかかる場合もありますが、今は古いパーツや素材がリサイクルされ、世界中で有効活用される時代ですので、時期を見て処分しましょう。とにかく物を捨てるときに大切なのは、「誰かの役に立つ」と意識することです。
理由を明確にして納得できる形で物を減らす
2つ目のコツは、「思い出箱」を作ることです。いくら捨てられない理由が分かったとしても、やっぱり思い出のある物は簡単に捨てられませんよね。そんなときに、思い出箱が役立ちます。いくつか箱を用意してその中に一旦入れることで、定期的に考える機会を作るのです。
今の段階で捨てられなくても、来月なら考えが変わっているかもしれません。今年は捨てられなくても、来年には必要なくなるかもしれません。すぐに焦って捨てられない自分を追い込むのではなく、理由を明確にして納得できる形で物を減らすのが、「整理」の一番のコツです。
「収納」のコツとは?
「収納」は、知識やアイデア次第でかなり改善できます。今回は、3つのポイントに絞ってご説明いたします。
適正な量を収納する
せっかくキレイに収納しても、ギリギリまで詰め込んでしまうと、物を出すたびに散らかりやすくなります。適正な量は8割に設定して、まずは詰め込むことを止めましょう。
使用頻度を考えて収納する
よく使う物から「中段→下段→上段」の順番に収納します。要は「よく使う物は一番取り出しやすい高さに配置する」ということです。コンビニエンスストアやスーパーも、売りたい商品が一番取りやすい高さになるよう意図的に配置しているのと同じ理屈です。置いてある棚の高さによって、下が一番取り出しやすいのであれば、そちらを優先しても構いません。
用途に応じて分類する
例えば、食器を大きさ別に並べるのは確かに見た目がキレイですが、毎朝使うお気に入りのお皿が重ねた食器の一番下にあると使いづらいですよね。こういう場合は、用途別にいつも使う食器を一まとめにして、「朝食セット」「晩酌セット」のようなイメージでカゴなどにまとめておくと、非常に便利です。
また、小物を収納する際は、取り出しやすい専用のカゴや容器を100円ショップなどで揃えて、分かりやすいようにラベルを貼ります。すると、「物の住所」が決まり、探しやすくなります。
このように、使用頻度を考慮した位置に用途別に分類した物を適正な量で詰め込むと、上手に収納することができます。もし時間が無い方や面倒だと思われる方は、家事代行業者を利用するのも1つの選択肢です。
この記事の監修者
ハウスクリーニング商品開発尾崎 真
おそうじ本舗の商品・サービス開発責任者を務め、国家資格であるハウスクリーニング技能士。 住まいのお掃除のコツや、暮らしに関するテクニックなど、お家で役立つ情報について満足していただける内容の改修を行っています。
おそうじ本舗 自分でできるお掃除術 監修者について