エアコンのお掃除
エアコンの設定温度は何℃が適切?体感温度や節電についても解説
真夏や真冬には欠かせないエアコン。
特に夏は熱中症にならないためにも冷房を積極的に使うべきですが、電気代や環境問題を気にして使用を控えている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、節電しつつ真夏や真冬に快適に過ごすためのエアコンの設定温度や体感温度について、わかりやすく解説いたします。
目 次
- 設定温度「夏28℃・冬20℃」は勘違い?室温を気にするべき
- エアコンの設定温度と電気代の関係
- 体感温度は年齢や性別によって違う
- 設定温度を調節することで期待できる効果
- 節電しながら快適に過ごすポイント
- 節電ポイント①室内温度は適温に保つ
- 節電ポイント②湿度を調整して快適な体感温度にする
- 節電ポイント③自動運転を活用する
- 節電ポイント④エアコンのフィルター掃除をこまめに行う
- 節電ポイント⑤室外機の周りには物を置かない
- 節電ポイント⑥カーテンや断熱シートで窓からの熱の出入りを防ぐ
- 節電ポイント⑦扇風機やサーキュレーターを併用して風向きを調整
- 節電ポイント⑧ドアや窓をしっかりと閉める
- エアコン内部をキレイに掃除して節電につなげる
- おそうじ本舗のエアコンクリーニング完全分解洗浄
設定温度「夏28℃・冬20℃」は勘違い?室温を気にするべき
環境省が推奨している「夏28℃・冬20℃」は、エアコンの設定温度ではなく、快適に過ごすための室内の温度の目安です。必ずしも夏は室温を28℃、冬は20℃にしなければいけないということではありません。
設定温度「夏28℃・冬20℃」で暑い・寒いと感じたら、無理せず温度を調整する
冷房時の外気温や湿度、日当たりや建物の状況などによって、快適に過ごせる室温は異なります。また、体感温度も人によって異なります。
夏28℃・冬20℃にこだわらず、健康を第一に考えて、エアコンの温度を柔軟に設定することが望ましいです。室内を適切な温度にしないと、夏は熱中症、冬は低体温症になるリスクがあるので注意してください。特に、高齢者は暑さ・寒さに対する反応が弱い上、身体的衰えや運動量の減少などもあり、熱中症や低体温症になりやすいので気を付けましょう。
エアコンの設定温度と電気代の関係
エアコンの電気代は、設定温度によって変わります。エアコンの設定温度を1℃緩和した場合の消費電力量は、冷房時で約13%、暖房時で約10%削減されると見込まれています。
出典:環境省ホームページ(https://www.env.go.jp/earth/ondanka/kateico2tokei/energy/detail/06/)
また、エアコンは、電源を入れてから室内が設定温度になるまでの間に、最も電力を使います。設定温度に達した後は温度を維持するだけなので消費電力量も少なくなりますが、電気代節約のためにも、数時間?半日以上の外出時は電源を切っておくことをオススメします。エアコンが必要なときだけ稼働させて、タイマーも上手に活用しましょう。
夏より冬のほうがエアコンの電気代がかかる
エアコンの電気代は、夏より冬の方が高くなりやすいことをご存じでしたか?
例えば、夏の冷房は28℃、冬の暖房は20℃に設定してエアコンを稼働させたとしましょう。
夏の室温を32℃とすると、冷房の設定温度との差は4℃、冬の室温を5℃とすると暖房の設定温度との差は15℃になります。
比較すると、夏より冬の方が室温と設定温度との差が大きいことがわかりますね。
そのため、温度差がより大きい冬の方がエアコンの電気代が高くなってしまうのです。
ただし、地域によっては冷房または暖房をあまり使わないこともあるので、必ずしもすべての地域で冬の方がエアコンの電気代が高いわけではありません。
体感温度は年齢や性別によって違う
人が快適だと感じる温度は、性別や年齢、体型などによって個人差があります。
例えば、女性は男性より基礎代謝が低いため身体が冷えやすいことが多く、体感温度も男性と女性では3〜5℃程度も違います。
また、赤ちゃんは体温調節機能が未熟なため暑さや寒さをひときわ感じやすく、高齢者は体温の調節に関わる生理機能や筋肉量が低下しているため、寒さを感じやすいです。体型によっても体感温度は異なり、筋肉質な人よりも痩せている人の方が基礎代謝が低く、寒さを感じやすいと言われています。体感温度は人によって異なるので、同じ室温でも快適と感じる人もいれば、高すぎる、あるいは低すぎると感じる人もいるのです。
室温が適切でも暑いまたは寒いと感じたときの対策
自宅では室温を自由に変えることができますが、職場などでは、自分の体調や都合だけで温度を調節することは難しいもの。そこで、暑いまたは寒いと感じたときの対策をご紹介します。
冷房で暑いとき
冷房をつけているけれど暑いときは、風向きを変更したりサーキュレーターや扇風機を併用したりして、冷房の風を循環させるようにしましょう。エアコンの風向きを変更することが可能ならば、上向きに設定すると部屋全体に冷たい空気が循環しやすくなります。
冷房で寒いとき
冷房が効きすぎて寒いときは、カーディガンなどの上着を羽織ったり、ひざかけを掛けたりして対策することをおすすめします。ポイントは、首、手首、足首を温めること。冷たい空気は下にたまるため、あまりにも冷えるときは足首を温めると効果的です。冷たい食べ物や飲み物は控えて、常温か温かい飲み物を選ぶようにしましょう。
暖房で暑いとき
暖房が効きすぎて暑いときは、首もとを冷やすとよいでしょう。風向きを変更したりサーキュレーターや扇風機を併用したりして熱がたまらないようにするのも、効果的な方法です。
暖房で寒いとき
暖房をつけているけれど寒いときは、着用するもので調節しましょう。タイツ、レッグウォーマーなどを活用して足元を温めたり、カイロでおなかや背中を温めたりするのが効果的です。首元が寒いと感じる場合は、タートルネックやショールなどを使うのも良いでしょう。体を温める食べ物や飲み物を摂取するのもおすすめです。
健康維持のためにも設定温度は極端に上げ下げしない
設定温度を極端に上げ下げするのはあまりおすすめできません。エアコンの設定温度を高く、または低くしすぎると、体調を崩してしまうことがあるからです。エアコンで室内を適温にして、服装などの工夫で体感温度を調整することで、健康を維持しつつ快適に過ごせるようにしましょう。
設定温度を調節することで期待できる効果
快適に過ごすためには、室温「夏28℃・冬20℃」を目安に、必要以上にエアコンの設定温度を上げ下げしないことが重要です。エアコンの設定温度や風量を適切にすることで、どんな効果が期待できるのでしょうか?主な効果を2つご紹介します。
電気代節約
適切な設定温度にすると余分な電力を使わないので、電気代の節約につながります。
エアコンの温度を1℃上げ下げするだけでも電気代は変わります。設定温度を上げ過ぎたり下げ過ぎたりすると、電気代が高くなってしまうのでご注意ください。
地球温暖化対策
『COOL BIZ(クールビズ)』や『WARM BIZ(ウォームビズ)』は、地球温暖化対策の一つです。服装等で体感温度を調節することで過度なエアコンの利用を控え、CO2の発生を削減して地球温暖化を防止することを目的としています。とはいえ、冷暖房の温度設定にこだわりすぎると身体に負担をかけてしまうので、体調などに合わせて温度設定を柔軟に行い、快適に過ごす工夫が必要です。
節電しながら快適に過ごすポイント
節電しながら快適に過ごすには、8つのポイントがあります。具体的にどんなポイントか、1つずつご紹介します。
節電ポイント①室内温度は適温に保つ
室内温度は、高すぎず低すぎない適温に保つことがポイントです。夏の冷房時の室温は28℃、冬の暖房時の室温は20℃を目安にしましょう。夏の冷房時の温度設定を1℃高くすると約13%の消費電力の削減、冬の暖房時の温度設定を1℃低くすると約10%の消費電力の削減になります。
節電ポイント②湿度を調整して快適な体感温度にする
人が快適に過ごせる湿度は50%です。快適に過ごすために、湿度を調整するのもおすすめです。
夏は湿度が高いために体感温度が上がって蒸し暑く感じるので、除湿すると快適になります。
湿度を下げたいときは、除湿器やエアコンの除湿機能を活用するとよいでしょう。
逆に、冬は湿度が低いために体感温度も下がってしまうので、加湿すると快適になります。
湿度を上げたいときは、加湿器などを活用してください。加湿器がない場合は、湿らせたタオルや洗濯物を室内に干したり、床を水拭きしたりするのも効果的です。
節電ポイント③自動運転を活用する
エアコンの自動運転機能を使用すると、室内が設定した温度になるよう、エアコンが自動で風量調節してくれます。効率的に部屋を快適な温度にしてくれるので、フルパワーで稼働する時間を最小限に抑えることが可能です。その結果、電気代の節約にもつながります。
節電ポイント④エアコンのフィルター掃除をこまめに行う
エアコンのフィルター掃除も節電につながります。フィルターが目詰まりしていると、冷暖房の効率が悪くなり、無駄な電力を使ってしまうのです。エアコンのフィルターをこまめに清掃することで、エアコンの効きが良くなり、冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力を削減できます。2週間に1回、フィルターの掃除を行うとよいでしょう。
出典:COOL CHOICE ウェブサイト(https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/setsuden/home/saving03.html)
節電ポイント⑤室外機の周りには物を置かない
室外機の吹き出し口付近に物があると、空気の循環が妨げられて冷暖房の効率が悪くなってしまいます。室外機は風通しのいい所に設置した上で、周囲にあるものは撤去しておくことがポイントです。雪が降る地域に住んでいる場合は、室外機周辺の除雪も定期的に行うようにしてください。
節電ポイント⑥カーテンや断熱シートで窓からの熱の出入りを防ぐ
カーテンや断熱シートを活用することで、窓からの熱の出入りを防ぐことができます。夏は、外出前にカーテンを閉めると室温が上昇しにくくなるでしょう。カーテンは、厚手のタイプや床まで届く長いタイプがおすすめです。断熱シートを貼ったり、窓を複層ガラスや二重サッシに交換したりするのも、断熱効果を高める方法の一つです。
節電ポイント⑦扇風機やサーキュレーターを併用して風向きを調整
扇風機やサーキュレーターを活用し、室内の冷たい空気を循環させることで、冷房効率を上げることができます。扇風機やサーキュレーターを上向きにすると、空気が循環しやすくなるでしょう。
エアコンの風向きを変えることも大事です。冷たい空気は下にたまりやすく暖かい空気は上にたまりやすいので、冷房時は風向きを上向きに、暖房時は風向きを下向きにするのがポイントです。
節電ポイント⑧ドアや窓をしっかりと閉める
エアコン使用時はドアや窓をしっかりと閉めて、夏は冷たい空気、冬は暖かい空気を逃さないようにします。特に窓は、面積の大きい外壁と比べても熱の流出量が多いので、しっかりと閉めておきましょう。
ただし、衛生面から窓を開けて換気をした方がいい場合もあるため、室内の状況を見て判断するようにしてください。
エアコン内部をキレイに掃除して節電につなげる
エアコン内部の掃除も、節電には欠かせません。
内部が汚れた状態だと、エアコンの運転効率が下がって効きも悪くなります。そうすると、必要以上に設定温度を上げ下げしてしまい、電力消費量が増えてしまうのです。
そんな時は、業者にエアコンクリーニングを依頼して、エアコンの内部の隅々までキレイにしましょう。エアコン内部がキレイになれば、エアコン効率が良くなって電気代の節約にもつながります。
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この記事の監修者
ハウスクリーニング商品開発尾崎 真
おそうじ本舗の商品・サービス開発責任者を務め、国家資格であるハウスクリーニング技能士。 住まいのお掃除のコツや、暮らしに関するテクニックなど、お家で役立つ情報について満足していただける内容の改修を行っています。
おそうじ本舗 自分でできるお掃除術 監修者について