エアコンのお掃除
エアコンのファン掃除は業者に依頼!カビ・ホコリを撃退する効果的な掃除と注意点
エアコンの表面やフィルターの掃除をしている方は多いと思いますが、エアコンの内部にあるファンの掃除はどのようにしていますか?
インターネットで検索すると、エアコンの内部を自分で掃除するやり方がたくさん紹介されているので、もしかしたら自分でエアコンクリーニングを行ったことがある人もいるかもしれません。
しかし、専門知識や道具がない状態でエアコンの内部の掃除やエアコンクリーニングを行うと、危険が伴うのでやらないほうがいいというのが、プロの見解です。
この記事では、エアコンの内部パーツのファンが汚れる原因や汚れによるデメリット、エアコン内部の正しい掃除方法とエアコンクリーニングを業者に依頼したほうがよいのはなぜなのか、注意点を踏まえてくわしく解説していきます。

目 次
エアコンのファンの役割とは?

ファンとは、エアコン吹き出し口の奥にある筒状の形をした部品で、正式名称は「クロスフローファン」ですが、「ファン」や「送風ファン」とも呼ばれています。
ファンは風の流れをつくる役割があり、エアコンを稼働するとファンが回転します。
ファンが回転することにより、室内の空気をエアコンに吸い込み、内部で設定温度に変換された空気が、温風や冷風となって吹き出し口から室内に送り出されるのです。
また、ファンはエアコン内部の奥まった所に設置されているため、カビやホコリなどで汚れてしまっていても、気づかずに放置しているご家庭も多いかもしれません。
エアコンのファンが汚れる原因とデメリット

エアコンのファンが汚れると、次のようなデメリットがあります。
- 悪臭が発生しやすい
- 健康面に影響を及ぼす
- エアコンの運転効率が下がる
ファンが汚れる原因と、汚れによるデメリットについて詳しく解説していきます。
エアコンのファンが汚れる原因
エアコンのファンが汚れる原因は、主にホコリやカビです。
エアコンの設置場所がキッチンの近くだと、調理時に出る油煙などもファンが汚れる原因になります。
ファンの構造と汚れが付きやすい理由
空気中を漂うホコリやチリなどの目に見えない汚れは、部屋の空気を循環させるエアコンに集まりやすいです。
エアコンを稼働させると、ファンが回転して部屋の空気を吸い込みます。その過程で空気中のホコリなどの汚れを一緒に吸い込むからです。
エアコンにはホコリを防ぐためにフィルターがついていますが、細かいホコリやチリはフィルターを通り抜けてしまいます。内部にホコリが侵入すると、ファンにホコリが付いて汚れていくのです。
また、最近のエアコンは高性能で空気を吸い込む力が強く、キッチンの近くにエアコンが設置されている場合、料理中の油を含んだ水蒸気(油煙)をエアコンが吸いこんでしまうことがあります。その油が接着剤代わりになって、エアコン内部はホコリが付着しやすい状態になってしまうのです。
湿気やホコリが原因でカビが発生
夏に冷房や除湿運転をすると、エアコン内部と周辺の温度差によって結露が発生し、エアコン内部の湿度が高くなります。
カビは温暖で高湿度の環境を好み、ホコリや汚れに含まれるたんぱく質を栄養源に繁殖します。
暑い時期にエアコンを稼働するとカビの繁殖条件を満たし、カビが発生してしまいます。
ホコリが付着しやすいファンも、カビで汚れやすいのです。
ファンの汚れが引き起こすデメリット

エアコンのファンを掃除せずに汚れたまま使い続けると、健康や電気代に影響を及ぼす可能性があります。
カビやホコリがエアコンの風に乗って部屋に広がる
ファンが汚れていると、エアコンから送り出される風に汚れが含まれてしまいます。
カビの胞子やホコリなどの汚れが含まれた風にあたり続けたり、吸い込んでしまったりすることで、健康被害を引き起こす可能性があります。
悪臭が発生する
ファンなどエアコン内部の汚れが原因で、悪臭が発生することがあります。
エアコンからホコリやカビなどの不快なニオイがしたら、内部が汚れているサインです。
不快なニオイにより、気分や体調を害することも考えられるので、掃除して悪臭をなくしましょう。
エアコンの運転効率が下がる
ファンが汚れていると、風の通りが悪くなるため、エアコンの運転効率が下がります。
その結果、エアコンの効きが悪くなって必要以上に設定温度を下げたり上げたりし、余計な電力を消費して電気代が上がることも考えられるでしょう。
エアコンの効きが悪いときは、エアコンのファンや内部の汚れが原因かもしれません。
ファンの掃除は業者に依頼する!エアコン内部の効果的な掃除方法と注意点
エアコン内部のパーツであるファンは、エアコンの前面パネルを開けても見えず、手が届かないところにあるため、容易に掃除ができません。
誤った方法で掃除してしまうと、エアコンの故障や火災などのトラブルが発生する懸念があります。
ここでは、プロのエアコンクリーニング業者から見て注意すべき点を、おそうじ本舗のエアコンクリーニングの手順とともにご紹介します。
正しい掃除方法と注意点を知って、少しでも自分で掃除するのが難しいと感じたら、業者にエアコンクリーニングを依頼してください。
また、エアコンの構造や汚れやすい箇所を熟知している業者のほうが、効果的にエアコンをキレイにしてくれるでしょう。
エアコンのコンセントを抜く
作業を始める前に、エアコンのコンセントを抜きます。
掃除中に感電しないよう、エアコンの電源オフだけでなくコンセントを抜いた状態にしましょう。コンセントがない場合は、ブレーカーを調べて該当するエアコンのブレーカーだけを落として作業します。
エアコンのパーツを分解

内部にあるファンの掃除をするには、エアコンを分解する必要があります。
一般的なエアコンクリーニングでは、本体カバーとフィルターを外し、内部パーツはそのままにして高圧洗浄機でまるごと洗浄しますが、おそうじ本舗では内部パーツのドレンパンや送風ファンを分解して洗浄するオプション「完全分解洗浄」があります。
ドレンパンはエアコン内部で発生した結露水を受け止める受け皿で、カビや雑菌が発生しやすい箇所です。

送風ファンは結露が発生しやすく、ホコリやカビが付着しやすい箇所です。

この2つのパーツも分解して、エアコンの奥に潜むホコリやカビなどの汚れを徹底的に洗浄したほうが、キレイ掃除できるのです。
【注意点】専門知識がない人はむやみにエアコンを分解しない
専門知識が無い状態でエアコンの分解・組み立てを行うと、事故や故障の原因になりかねません。特に、お掃除機能付きエアコンは、さまざまなパーツが取り付けられ、メーカーによって構造も違います。
分解できたとしても元通りに組み立てられないこともあるので、業者に掃除を依頼しましょう。
エアコン周辺に汚れ飛散防止の養生をする
掃除中に洗剤や汚水、カビやホコリなどの汚れが床に飛び散るのを防ぐため、エアコン全体をビニールシートでしっかりと養生します。
床にはオリジナル防水シートとブルーシートを敷いて、しっかり保護します。
【注意点】エアコンの電装部分の養生が甘いと危険です
水や洗浄液がエアコンの内部にある電気部品に付着すると、トラッキング現象により発火してしまうことがあります。
エアコン内部の掃除はリスクが高いので、プロにお任せしましょう。
おそうじ本舗では、電装部品に万が一水が浸入しても故障しないように、状況に応じて事前に特殊な電装部品専用防水スプレーを噴霧するので、安心してお任せすることができます。
エアコン内部を高圧洗浄

おそうじ本舗がオリジナル開発した除菌(※1)効果のある特殊な洗剤と、専用の高圧洗浄機を使ってエアコン内部を丸洗いします。先端ノズルは360度回転できるので、洗いにくいところもしっかりと洗浄することが可能です。
一般的に、プロのエアコンクリーニングでは、洗浄とすすぎでエアコン1台あたり10リットル前後の水を使います。大量の水を使わないと、すすぎ不足で汚れと洗剤が残ってしまい、それらがカビのエサになる恐れがあるからです。
おそうじ本舗では、洗浄剤の3倍量である10リットル前後の水を使って念入りにすすぎ、アルミフィンや送風ファンなどの内部パーツに付着したカビやホコリも除去(※2)します。
(※1)全ての菌を除去するものではありません。
(※2)汚れの状況により、完全に除去できない場合がございます。
【注意点】市販の洗浄液では見えない部分の汚れが落ちないことも
市販のスプレー洗浄液は一見汚れが落ちたかのように見えますが、見えない部分の汚れまでは落としきれていないことがあります。
カビの繁殖を防ぐには、高圧洗浄機を使い大量の水でエアコン内部の汚れをキレイに洗い流す必要があります。洗剤の成分や汚れが少しでも残ると、それらがカビのエサとなって繁殖してしまうのです。
また、洗剤と共に残ったホコリがドレンパンの中でダムのように水をせき止めてしまうと、結露水が室外に排水されず、室内で水漏れする原因になりかねません。
【注意点】ファンの汚れをブラシなどで取らない
ファンの汚れを落とそうと、ブラシなどでこすり取るのはおすすめしません。
ファンの手前には風を左右に動かす風向きルーバー(吹き出し口にある羽)があり、ブラシなどでファンの掃除をすると、誤って風向きルーバーを折ってしまうかもしれません。
また、ブラシで中途半端な掃除をすると、エアコンを運転し始めたときにファンが回転した際の遠心力で、中に残った汚れが吹き出し口から降ってくることもあります。
防カビ剤でエアコンのカビ予防

エアコンをキレイな状態にしたら、防カビ剤(※3)で仕上げます。汚れを除去するだけではなく、クリーニング後になるべくキレイな状態が長く続くようにするのがおそうじ本舗の標準サービスです。
エアコンの汚れやニオイが気になる場合は、防カビ・抗菌・消臭などの効果がある「防カビチタンコーティング(※3)」のオプションをお試しください。
(※3)使用状況により効果期間は異なります。全てのカビや菌を抑制するものではありません。
エアコンのファンを汚れにくくする予防策

自分で掃除するのが難しいファンは、日頃から汚れないようにしておくことが大切です。
だれでも簡単にできる予防策を紹介しますので、ぜひ実践してみてください。
フィルターをこまめに掃除してホコリの蓄積を防ぐ
エアコンのフィルターが汚れているとその性能が落ちてしまい、エアコン内部にホコリなどのゴミが浸入して、ファンが汚れてしまいます。
フィルターは取り外しも掃除も簡単にできるので、こまめにフィルターを掃除してください。2週間に1回程度の掃除が望ましいです。
合わせて読もう:エアコンのフィルターを掃除するメリットと効果的な掃除方法
湿度を下げてカビ予防する
室温20~30℃と水分または高い湿度の環境で、カビは繁殖しやすくなります。
冷房運転すると、エアコン内部で結露が発生して湿度が上がるため、エアコン使用後はエアコン内部を乾燥させてください。「内部クリーン機能」か、1時間程度の送風運転でエアコン内部を乾燥させることができます。
また、除湿運転は部屋の湿度を下げる効果がありますが、冷房と同じく結露が発生してエアコン内部の湿度は上がってしまうので、除湿運転後も内部を乾燥させましょう。
合わせて読もう:エアコンの内部クリーン機能とは?カビやニオイの抑制効果あり!
部屋をこまめに換気する
エアコンは、部屋の空気を吸い込む性質があります。部屋のホコリやニオイを減らすために、こまめに換気してください。換気して空気を入れ替えることで、部屋の湿度を下げることもできます。
窓やドアを2箇所以上開けたら、空気がより通りやすくなります。扇風機やサーキュレーターを活用して、換気の効果を高めるのもおすすめです。
雨の日は、外の湿気が中に入ってくるからと換気をしない方もいるかもしれません。しかし、雨の日は室内の方が外よりも湿度が高くなっていることがあります。湿度が高いとカビが繁殖しやすくなるので、雨の日もできるだけ換気するよう心がけてください。
年に1回業者にエアコンクリーニングを依頼
エアコンは、使えば使うほど汚れるものです。特に真夏と真冬は、エアコンを毎日のように使うので、汚れるスピードが速まります。自分でできる範囲で適度な掃除を行っていても、手の届かない内部には汚れが蓄積し続けます。
エアコンクリーニングの業者なら、内部の汚れもキレイに洗浄してくれるので、ファンなど内部の汚れが気になったら、業者にエアコンクリーニングを依頼しましょう。
エアコンクリーニングは、年に1回行うのがおすすめです。
一年分の汚れをリセットし、キレイなエアコンで快適に過ごしましょう。
この記事の監修者

ハウスクリーニング商品開発尾崎 真
おそうじ本舗の商品・サービス開発責任者を務め、国家資格であるハウスクリーニング技能士。 住まいのお掃除のコツや、暮らしに関するテクニックなど、お家で役立つ情報について満足していただける内容の改修を行っています。
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